FC2ブログ

なおしのにっき

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

舞台「半神」の感想(中屋敷法仁さん演出)

20180726_1.png

桜井玲香さんが出演されるということで、舞台「半神」を観劇して来ました。「柿喰う客」の代表である中屋敷法仁さんが演出され、主役であるシュラとマリアにそれぞれ桜井玲香さん、藤間爽子さんでの公演でした。一番最初は前提知識がない状態でどう感じるか、を知りたくて原作の漫画(萩尾望都さん)も見ず、脚本(萩尾望都さん、野田秀樹さん)の情報も入れずに最初は観ました。そんな感じなので、過去に演じられた時の情報も知らない状態でした。完全に「無」で見た感じです。1度観劇した後、萩尾望都さんの「半神」と「ウは宇宙船のウ」を読みました。

1番最初に観た後は、何か不思議な感覚でした。いろんな言葉や演技がすごいスピードで流れ、ふっと終わった感じ。魔法に掛かった感じで、引き込まれて観ていました。そして、もう1回再度観たい、という感じになりました。何か台詞や表情ひとつずつに引っ掛かりがあり、白い画用紙に点が幾つもできた感覚。幾度も見る内に、それぞれがリンクし線になっていく感じでした。

演出は極力、直接的なものを敢えて控えていました。立体メガネにしても、螺旋階段にしても、見た目に直接的なモノを使えば、キャッチーに目に飛び込むのに、そういう事をしていない。立体メガネは、手の眼鏡で代用されているし、ボルダリングのような壁も螺旋にはなってませんでした。シュラとマリアも一体となる服とかあるかなと思いましたが、それもなく、シュラとマリアの動きで表現されていました。こういったモノを廃した分、演者が発する言葉、その間、舞台上での演技がより感じ取れたのかもしれません。劇中の音楽も効果的に響いた気がします。八百屋舞台の演出については、アフタートークで演出の中屋敷さんが「緊張感があるモノを求めたため」と仰っていました。演者の方は大変だったと思うのですが、確かにこの演出のおかげで、立体感が生まれていた気がします。平面の舞台だと、なかなか高さを感じることは少ないのですが、傾斜があるので移動するときに迫ってくる感、遠ざかる感がより感じられました。

演出として、こうしていたらイメージが少し変わったかなという点があるとすると、シュラのインパクト部分かな。もう少し怖くしておいても、と。シュラの「神様助けてくださーい」というセリフに至るところがあるのですが、そこが綺麗に見えてしまう感じ。そして声も綺麗に通るので、「渇望」が少しという点です。少し恐ろしめに振った方が、桜井さんの想像力もかきたてられ、より表現できた気がするんですよね。その位の力を持っているし、そこまで高められる気がします。(とはいえ、十分満足はしています)

私にとってはいろいろな点が、幾度か観る内に結ばれて線になり、あちこちが交わっていって、どんどん楽しみが増えていった舞台でとても面白かったです。そんな中、最初からひと際大きく自分の印象に残ったのは2つの場面。この2つの場面は、幾度観ても良かった。


ひとつは、先生がシュラ(桜井玲香さん)に対して「勉強しよう」と言った後の、シュラの晴れた表情。瞬時に変わった「うれしい!」の顔。ここの表情の変化が本当に素敵でした。勉強をしている時の、喜びに満ちた動きも良くて、好奇心にあふれたシュラの姿が見てとれたし、新しいことを知ることが僕も好きなので引き込まれた感じです。あの表情の変化は桜井玲香さんならではだなと。明るい表情を見せることが少ないシュラの中で、あの場面はほんと、自然な喜びが出ていて大好きでたまりません。


もうひとつは、トランプの場面。最後に1人になれたシュラが無言でババ抜きをするシーン。ここに至るまでに、2回シュラとマリアがトランプをするシーンがあります。「何しているの?」と先生(太田基裕さん)に問われる流れの中で、ババ抜きをマリアとしているのに、シュラは最初は「1人で!」と答えています。そして、中後版では「2人で!」と答えます。最後、分かれて1人になっているシュラがババ抜き。切なさを湛えた表情。孤独になっている。けれど、2人居る気がする。これがとても印象的でした。霧笛が聞こえる演出も。ここは涙がたまってしまう。




最後に役者さんについて。全員は書ききれないのであしからず。。。

シュラ役の桜井玲香さん。ほんと魅力的な女優さんだなと。観ていて楽しい演技をするんですよね。表現の幅が拡がり、持っている演技の引き出しがものすごく増え安定していました。そして回を経るごとに成長していく、吸収していくのは流石。表情がぱっと変化し、引き込むのは好きだな。
役柄にも依ると思うのですが、「嫌われ松子の一生」の時は都度、違う松子が居た印象でしたが、今回は「シュラ」という役柄の大きな幹があって、そこに枝葉が広がった印象です。憑依型とよく言われたりしていますが、僕はあまりそう思った事がないんですよね。むしろ、自分に役を近づけている、という感じ。今回は、色んな経験を経て、演技の道具が増え、役にアプローチする方法が増えた感じ。自分とシュラの距離感が保たれていたように見えました。前は声の出だしが少し小さくて聞き取りにくい事もあったけど、今回は、最初の声の大きさも良くいいなって思いました。ここに声の体力がついたら、舞台で表現する上では、きっと更に一段上に上がる気がします。ミュージカル「レベッカ」が楽しみです。


マリア役の藤間爽子さん。一番最初に観劇したときに、一番引き込まれたのはマリアでした。シュラにぴったりくっついてく演技。衣装で一体にはなっていないので動きだけで一体感を表現する必要があるのですが、頭の位置、肩の位置などがぶれないので、移動がとても綺麗。すーーーっと移動する感じです。八百屋舞台であの動きはすごいなと。終盤まで会話しないので、表情や擬音だけでマリアを表現するのですが、手の動きなどピュアさが出ていて、それでいて、声も通るので、とても心地よい。初舞台とはとても思えないです。シュラとマリアの一緒になっての演技も、マリアのいたずらっぽさがうまく表現されていて好きでした。セリフが多くある舞台でどうなるのか、というのは見てみたい気がします。


先生役の太田基裕さん。あのセリフ量は半端ないと思います。そして熱量がある演技と爽やかは、この役者さんが持っている地力な気がします。戯曲を読み込んで居ないので細かくは分からないのですが、シュラ・マリアを導く役柄を上手に演じ、主役を引き立てていました。目立ち過ぎない、でも、しっかりと言葉に表情が乗っていて、とても気持ちが良かったです。


幾度か観て、いろいろな劇中の言葉や演技の点が、ひとつずつ結ばれ、二次元になり、高さを持った三次元、時間を加えた四次元にはなった気がします。ここから更にこの作品に入り込み、五次元に行くには、戯曲を読みこむのかが一番かなと思いました。もし可能なら、1年くらい経って再演をして欲しいし、同じキャストで、シュラは藤間さん、マリアは桜井さん、とかも面白いかなと。そんな挑戦的な舞台も見てみたい。そして、こういう観ている人に多様な考えを生む舞台は良いなと思いました。





最後に私がこの舞台・半神を初めて見て好きになった言葉を書いておきます。

うおーすげー、2次元から3次元が飛び出して(突き出して?)見えるのね。
こっえー。(なんかひゃっほーい、とかも言っている時もあったような(笑))




あたし知ってる 孤独って素敵なんでしょう。
大人はみんな1人で居るのは 悲しいの寂しいのって言うけれど
本当はみんな1人になれば 訪うて 誰も居ない鏡の前で
首から真珠の孤独をぶら下げて 見惚れてるだわ





どうしても、わり切らないではいられない話だと知った時、
あたしたち、はじめて、あたしのことを思った。
本当にこれで、あたしたちは、あたしとお別れね。



P.S.
ちなみに、以下は観劇中は、どうしても覚えていられなくて、それでも気になって、後で調べました(笑)。
ここの部分、父(福田転球さん)が読み上げているときの、シュラが文字を書いているのですが、その動きが可愛くて好き。

あたしは、うさぎのあしと、こううんのどうかと馬てえをもている。
そんなにめいしんぶらなくてもいい、これはかがくなんだよと、どくたがいた


観劇後のお酒はいつも美味しかった。
20180726_2.jpeg

スポンサーサイト
  1. 2018/07/26(木) 03:21:39|
  2. 舞台/ミュージカル
  3. | コメント:0
<<カメラを止めるな!観てきました | ホーム | 乃木坂46 6th Year Birthdayライブ 明治神宮野球場/秩父宮記念ラグビー場>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

なおし

Author:なおし
仕事をしたり、ランニングしたり、乃木活したりしています。
推しは桜井玲香さんです。

最新記事

カテゴリ

未分類 (0)
舞台/ミュージカル (9)
本 (1)
映画 (2)
日記 (9)
ランニング (1)
ライブ (5)
About Me (1)

月別アーカイブ

最新コメント

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。